東京マラソン2012完走記 2月26日(日)天候:くもり 気温:6度

過去4回にわたって応募しては落選を繰り返していた「夢」の東京マラソン。
5回目の応募にして、ようやく当選!!!
抽選発表のメールを半ば諦め気分で開くと、そこには、信じられない「当選いたしました」の文字が・・・・!
なかなか信じられず、メールの文面をすぐに印刷して、何度も何度もみなおしました。(笑)
参加費用の1万円は、もちろんすぐに振り込みました。

この大会は、当日の受付がなく、前日までに受付を済ませなければなりません。
大会当日の2日前(24日)に東京ビックサイトに行き、受付を済ませゼッケンを受け取りました。

大会前日は、仕事もあったので、無駄な外出はせずに、体を休ませました。
夕食には、お肉たっぷりのカレーライスを作り、エネルギー補給は万全!
22時30分に就寝。

大会当日は、4時30分に起床。
目覚めはあまりよくない。スッキリしていない。眠くてだるい。
こりゃ~、あんまり調子よくないな~。少々不安がよぎった。
前夜のカレーライスの残りを朝食に、コーヒーを飲み、トイレを済ませ、5時40分に家を出発しました。
ちょいと、お腹が緩い感じがしたのが不安だったので、正露丸を服用しました。

大会会場の新宿の都庁前は大混雑になるだろうと予想し、早めに出発しましたが、これは大正解だったと思います。

新宿駅で、ラン仲間の「50オヤGさん」と待ち合わせ。
彼は残念ながら出場できないのですが、私の応援にわざわざ来てくれました。
感謝感謝です!!
新宿駅構内には、すでにランナーが大勢歩いていました。

これから始まる「ランナーの祭典」への期待感が高まってきて、この時点ですでに興奮していました。

都庁前に着くと、まだ会場オープンの7時になっておらず、しばし待たされました。
7時のオープンで、ゼッケンと手荷物チェックを受けて、会場入り。
ペットボトルのアミノバリューとソイジョイ、バナナのサービスがあり、それを受け取って広場に陣取って着替えをする。

徐々にランナーが集まりだして、人が増えてきた。
早めに荷物を預けた方がいいだろう・・・と、7時20分頃には、荷物をトラックに預けてしまった。

今回は、仲間数人が沿道で応援してくれるというので、目立つように、「白鳥」のカブリモノをかぶって走ることにしていた。
さすがに、一人でカブリモノを人前で被るのは度胸が要りましたが、「ええ~い!」と気合を入れて被ってしまえば、案外平気でした。
(我ながら恥知らずだということに今更ながら気が付きました)(笑)

会場では、あちらこちらでテレビ局がカメラとマイクを会場のランナーに向けてインタビューしている光景が展開されていました。
タレントと思われるランナーもチラホラいて、カメラに囲まれていましたが、誰なのかを確認することはできませんでした。

スタート時刻は9時10分なのですが、8時から整列開始とのことなので、私は8時20分にはスタート地点に並びました。
それにしても、気温が低くて寒い!
お天道様もどんよりとした雲に隠れてしまっていて、空の色も寒々と冷え切っている。

列に並んでいると、外人の女性が写真を撮らせてほしいと言ってきたので、快く応じる。
白鳥のカブリモノを指さして、「ナイス!」と言っていた。(笑)
こうして数人の外国人に写真を撮られてしまいました。
日本人の恥さらしにならなきゃいいけど・・・・。

それにしても、今日は寒い。
長袖のハーフジップシャツのうえにランニングシャツを重ね着し、その上から
ランニングジャケットを羽織っていても、震えが来るほどである。
並ぶ前にトイレを済ませたはずなのに、またトイレに行きたくなってきた。
でも、並んだ場所からトイレまでは、人混みをかき分けて5分くらいかかるみたいだし、さらに長蛇の列になっているので、スタートに間に合わない可能性がある。
仕方なく、我慢したままスタートすることに・・・。
しかし、これが失敗だったことを後ほど痛感することになる。

9時10分、ようやくスタートの号砲が鳴った。
しかし、私が並んだ「Gブロック」はスタートラインよりもはるか後方の脇道に位置するので、スタートの花吹雪を見ることができず残念でした。
また、スタートラインを超えるのにも約10分以上かかりました。

ものすごい大集団で、ノロノロとジョギングしながら石原都知事が手を振るスタートラインを超えていく。私もご多分に漏れず、都知事に向かって手を振ってスタートゲートをくぐりました。

さあ、これから東京の名所を巡る42.195キロの旅が始まるのだ。
も~本当にワクワクしてきたぞ~~!
靖国通りに出て、歌舞伎町の前あたりの道は広く、沿道に応援の人垣ができている。
いやでも気分が盛り上がってくる。
序盤は下り基調が続くみたいなので、調子に乗ってスピードを出してしまうと、後半で足が止まってしまうおそれがあるので、高まる気分を抑えて控えめにいく。

今回の走行プランは、キロ6分イーブンペースで行くこと。
ただ、あくまで今回は「東京マラソン」という一大イベントを楽しむことが第一なので、タイムを欲張った走り方はしないことにしていた。

案の定、ランナーの人数が半端ではなく多いので、ちょっと道が狭くなるととたんにランナーが密集してしまいマイペースで走ることが全くできなくなってしまう。

「白鳥」のカブリモノをしているので、沿道の観衆にはウケているようで、ひっきりなしに、「白鳥~がんばれ~!」という声援が飛んでくる。
そのたびに、片手をあげたり両手を挙げたりして応えていた。
こんなのは初めての経験です。すごく楽しい!

今回は気分が舞い上がっていたこともあって、時計のラップボタンを押すタイミングを逸してしまいました。
しかし、「ランナーズアップデート」というネット上の計測結果表示が出ているので、タイムはそれを参照できます。

西神田付近で、友人のツカダさんとニシモリさんが、応援してくれていました。
「モリせんせえ~、がんばって~!」 と黄色い声援が、なんとも嬉しかったです。
まるで自分がスターにでもなった気分になり、ハイテンションに!!!
すごくハッピーな気分でした。(我ながらノセられやすいです)

皇居付近では、M君さん、50オヤGさんが応援してくれていました。
ありがたいやら嬉しいやら、パワーがますます充満してきました。
がんばるぞ~~!!

でも、
だんだんと、トイレが我慢できなくなってきた。

日比谷通りに入り、もう限界に・・・。
仕方なく、12キロ付近の沿道の仮設トイレに並ぶことにした。
トイレ待ちの列に並ぶこと5分。ようやくスッキリすることができた。
しかし、このトイレ休憩によって、体が冷え切ってしまい、疲労感が全身を襲ってきてしまいました。

日比谷付近を右折して、国道15号線(第一京浜)を品川方面に南下していく。

まずい! 調子悪いかも・・・。
身体が冷え切って、ダルささえ感じ始めていた。
そういえば、出かける前にお腹が緩かったことも影響しているのかも・・・。
給水もコンスタントにできているし、出かける前には食事も十分にとってきたし、スタート前にもバナナやエネルギージェルを補給してきたので、エネルギー切れということはないと思うのだが・・・・。そういえば、まだエイドに給食がでてこない。早くエネルギー補給しないと・・・と、不安感が増してきてしまいました。

そんな折にふと前方を見ると、ピンク色の全身タイツに身を包んだ身体の大きいランナーがいる。
背中には「トゥース」と書いてある。
おお~、あれはオードリー春日だ!
沿道からも「かすが~~~!」と声援を一身に受けていた。
ちょいとペースを上げて春日の前方に回り、顔を確認。
サングラスをかけていたけど、逆三角形の顔の輪郭と吊り上った眉毛は春日そのものだった。

さらに前方に行くと、帽子を深々と被ってピンクのジャケットに身を包んだスリムな美女が・・・。
帽子を深々と被っていても、その美貌はスグに「只者ではないな」と分かってしまいます。
AKB48の秋元才加だった。
テレビで見るよりも、はるかに美しかったという印象です。

15キロ地点で、すでに肩がカチカチに凝ってきて、息苦しささえ感じてきた。
やばいな~、なんか今日は調子悪いぞ・・・。
せっかくの東京マラソンなのに・・・・。

もはや、タイムなどはどうでもいい!
無事に完走することのみに集中することにした。

ようやく日比谷の中間点を過ぎて、銀座に来た。
ここは、ものすごい人垣ができていて、大声援の中を走っていく。
すごく気分が高揚する。
ああ~、俺はなんて幸せ者なんだろ~!!
ランナー冥利に尽きるとは、こういうことをいうのだろうか・・・。

それにしても、この大会は、給水は十分にあるけど、給食がナカナカ出てこない。
初めて給食にありついたのは、たしか22キロ地点からだったろうか・・・・。
もっと早く給食を・・・と思ったのは、私だけだろうか・・・。
食べたものは、バナナ、人形焼、レーズン、オレンジ・・・。
特に、バナナは聞くところによると、AKB48の「ヘビーローテーション」を聴かせていたというから笑ってしまう。果たしてその効果はあったのだろうか。
でもホント、美味しかったです。(笑)

25キロあたりから、両足が棒のようになってしまった。
いつものマラソンに比べても不調感は否めない。
明らかな練習不足と、体調不良である。

ここからまだ、残り17キロもあるのである。
マラソンの正念場は、35キロからの残り7キロである。
なのに、25キロの段階で、この有様だと、後半の地獄は目に見えている。
無理はしないでおこう。
しかしペースを極端に落とすと、寒さが襲ってくるので、ピッチは落とさないように腕を振って前進していく。

30キロ地点を通過してからも苦しさは変わらない。
沿道からかかる「白鳥~、がんばれ~」の声だけを励みに、頑張る。
せっかくの声援なのですが、一つ一つに応える気力も徐々に失われていった。

ようやく築地4丁目の35キロ地点を通過する。
さあ、ここからが本当のマラソンだ!
あえて気分を切り替える!
すると、あら不思議! 気合がよみがえってきた!

脚はとっくに棒になっているけれども、気力だけはまだまだ十分にある。
ストライドは伸びなくなっても、ピッチだけは保とうと意識して走る。
無意識に声が出る。
「エイヤ~オイ! エイヤ~オイ!・・・」
自分自身に気合を入れながら、いうことを聞かなくなっている足を無理やり前に運ぶ。

「遅くても、ノロノロでも、一歩一歩前進していけば、その分だけ確実にゴールに近づいている。」
そう考えて、気合を振り絞る。
頭の中では、ザードの「負けないで」が流れ始めた。
“♪負けないで~も~お~すこし~さ~い~ごまで~走りぬ~けて~♪”

ここからは、いくつもの橋を超えるアップダウンが続く。
本当にキツイのは、ここからだ。
登り坂がくると、とたんに足が止まりそうになる。
しかし、意地でも歩かないぞ! 
ノロノロでもジョギングを維持する。

40キロを過ぎて、有明に入り、もうすぐゴールの東京ビックサイトが見えてくる。
沿道の応援も少なくなってくる。
あとは、自分自身との戦いだ!

と、そのとき、斜め後方から、
「ああ~! 白鳥だ~! みてみて~!」
と黄色い声が・・・。
ふと見ると、女子高生集団が、こちらを見て笑っている。
思わず振り返って、両手を挙げて手を振ってあげると、
「キャ~! はくちょ~~! がんばって~~!」
と大きな声で手を振って応えてくれた。

我ながら単純だけど、これで最後のパワーが出た。(笑)
ようやくゴールゲートに向かう直線に入る。
いつもテレビで見ていてあこがれていた、あの夢にまで見ていたゴールゲートをようやくくぐれるのだ。
まさしく至福の瞬間だった!

両手を挙げてゴールイン!!

タイムは、ネットで 4時間33分58秒 (公式タイムは、4時間45分07秒)
トイレタイムのロスを差し引けば、4時間30分を切っていたことになります。
不調だった割には無難な成績だったので、十分満足です!

ゴール後は、すぐにボランティアの人が「フィニッシャー・タオル」を肩から掛けてくれた。
「完走おめでとうございます!」「お疲れ様でした!」と、心からの笑顔を向けてくれた。この素晴らしいボランティアの対応にすごく感動しました。

さらに、白鳥のカブリモノが目立ったのか、テレビ局のカメラを向けられてインタビューを受けたのですが、ゴール直後で疲労困憊していたこともあって、どこのテレビ局だったのか覚えていません。
インタビュアーの女性が、長谷川理恵そっくりな超・美人だったことが印象に残っています。(笑) 
あっ、でも、もしかしたら、あれは長谷川理恵そのものだったのかも・・・!

帰りは、応援にきてくれた50オヤGさん、ツカダさん、ニシモリさんと4人で池袋で打ち上げ飲み、二次会はM君さんも合流。 今まで経験したことのないほど楽しく充実した1日でした。

東京マラソンという素晴らしいイベントを企画し開催してくれた東京都と、それを支えてくれた多くのボランティアの方々に、心から感謝申し上げたい!!!

是非とも、来年以降も絶対に参加したいと思っています。
どうかまた抽選で当たりますように!!!