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第27回つくばマラソン(初フルマラソン)完走記 2007年11月25日(日)

生まれて初めて、フルマラソン(42.195キロ)を走るということで、前日から非常に緊張し、夜は酒の力を借りてようやく眠りにつき、いろんな夢をみながら浅い眠りのままで朝を迎えました。

早朝4時半に起床し、6時1分発の武蔵野線で南流山駅へ・・・。そこから“つくばエクスプレス”に乗って約25分。 7時10分頃にTX研究学園駅に着きました。

電車の中は、新座駅からちらほらランナーらしき乗客がいましたが、現地に近づくほどにランナーが増えて、つくばエクスプレスに至っては、まさしく“マラソン列車”とでもいえるほど、ランナーで満員になりました。

TX研究学園駅からはマラソン専用の臨時バスが運行されていて、ほぼ快適にマラソン会場である“筑波大学の陸上競技場”に着くことができました。

天候は快晴! 気温も16〜17度くらいで、ほぼ無風状態。
快適な・・いやむしろ少々暑いくらいのマラソン環境となりました。

今回は、寒さ対策として、ランニングシャツとランニングパンツ姿はやめて、半そでTシャツにランニング用グローブ、トレーニング用半ズボンというスタイルで行くことにしました。

START40分前、エアロビでの準備運動をしていたら、急にお腹が痛くなり始めた。
やばい! トイレに行っておかねば・・・。
しかし、トイレは大行列ができていて、小用は待たないでできるものの、“大”は20分以上は待ちそうである。
あせったが、仕方ないので並んで待つことに・・・。

トイレから無事に出たら、すでにSTART10分前。
急いで、START場所に向かう。
しかし、競技場からSTART場所までが遠い。しかもランナーが多すぎて、なかなかSTART位置に辿りつけない。

結局、STARTの号砲がなる3分前にようやく位置に着くことができました。

9時30分、STARTの号砲が鳴る。
しかし、参加者13000名を超える“マンモス”大会につきものの、ランナー渋滞のため、なかなか走り出せない。
結局、正式なSTARTラインを超えられたのは、号砲が鳴ってから6分以上経過してからだった。

さあ、道程は長いぞ〜〜。
今から調子に乗って飛ばすと、とんでもないことになる・・と思い、思いっきり自重して走る。
ほとんど楽勝のジョギングペースでいくことに・・。

最初の5キロが、32分04秒。

まあ前半は、こんなもんだろう。
それにしても、ランナーが多すぎるな〜〜。
筑波大学の構内の道路は、全面交通規制だったので、ある程度、のびのびと走れたのですが、大学から一般国道に出てからは、片側の1車線規制だったので、ランナーが密集してしまい、自分のペースでは走ることができず、かなりの無駄なエネルギーをつかうことになってしまいました。

5キロ〜10キロが、31分33秒。
まだまだ全然余裕のよっちゃん・・・。
このペースを維持できれば、4時間15分くらいで完走できるはず・・・。
もしかしたら、目標達成は楽勝かも・・・・。
しか〜〜し、その考えは“大甘”だったことに、この後、気付かされることになろうとは、このとき思いもよりませんでした。

15キロ地点を過ぎてしばらくすると、折り返して行くトップランナーとすれちがいました。
速い!! もし私がそのスピードで走ったら、多分、1キロでダウンでしょう。

とにかく、人は人。 マラソンは自分との戦いである。
自己の限界への挑戦! それが市民ランナーとしてのスタンスであろう。

それにしても、給水所が混み過ぎである。
特にスポーツドリンクの供給が間に合わず、人垣ができていた。
立ち止まって待つのが、じれったいので、その先に置いてある水を飲んで、走り続ける。

20キロ地点の通過タイムが、2時間06分26秒。

中間地点(21.0975キロ)を通過したのが、2時間13分01秒。
このままのペースで行くと、目標タイムクリアは、ギリギリである。
ペースを上げなければ・・・・。

呼吸とスタミナは、まったく大丈夫である。
しかし、このとき既に、脚が重く、確実に疲労が溜まっていて、バネがなくなり、スピードアップは無理であると痛感する。
甘かった!! フルマラソンの厳しさをこれからジワジワと味わっていくことになろうとは・・・。

25キロ地点の通過タイムは、2時間37分22秒。
あ〜〜、まだ、あと17キロもあるのか〜〜・・・。
徐々に弱気の虫が疼いてくるのを感じながらも、なにがなんでも完走を・・・、という“こだわり”が、唯一私を支えてくれていました。

周囲には、歩いている人や、舗道に上がって、しゃがみ込む人、ストレッチする人、痛そうに膝を抱えて座り込んでいる人が、少なからずいました。
でも、「俺だけはなんとしても、歩かずに走りとおしてやるんだ!!」という意地ともいうべき気持ちだけで、走っていました。
しかし、ペースは確実に落ちていっていました。

30キロ地点の通過タイムは、3時間09分50秒。
25〜30キロのラップが32分28秒ですから、ペース的には思ったほど落ちていないのですが、両足の疲労が溜まってきて筋肉痛が発生してきて、立っているのも辛く思えてきました。

まだ、12キロもあるのか〜〜〜〜・・・。
この距離は、日常のランニングでも走っている距離なのですが、このときばかりは、果てしなく遠い距離に思えて仕方ありませんでした。

日差しが強くなり、無風状態。
暑さも少々、応えはじめました。
それまでしていたランニング用グローブを脱ぎ、半そでTシャツの腕をまくりあげました。

沿道の応援も、この頃には疎らになり、弱気になっていく気持ちに喝を入れるのは、他でもなく自分自身の完走への拘りのみでした。

辛いときに遠い先の方を見てしまうと、弱気に拍車がかかってしまうので、ほんの2〜3歩先だけを見て、ひたすら脚を前に運びます。
一歩一歩確実に進んでいけば、いつか必ずゴールに辿りつくはずだ・・・。
行くしかない! 行くしかないんだ〜〜〜〜!!!

心の中で叫びながら、気合を振り絞って、ひたすら前進しました。
しかし、行けども行けども、ゴールは見えてこない。

やっと35キロ地点、タイムを見ると、3時間44分18秒。
もう、この時点で、目標タイムは達成不可能。
でも、少しでも、早くゴールインするために、最後まで粘りきらねば、気がすまない!!
何よりも、初マラソンを不完全燃焼で終わりたくない!!

でも、ペースを上げることは出来ず、気力のみで前進していくことしかできなくなっていました。

何キロ地点か覚えていませんが、突然、絶壁のような上り坂が立ちはだかり、疲れきった脚に止めをさしました。「勘弁してちょ〜〜〜!!」

上り坂を苦しそうに登っていると、沿道のボランティアの人が、大声で応援してくれました。
「もうすこしだ! がんばれ! 粘れ粘れ〜〜!!」

沿道の熱い声援に、背中を押される思いがしました。本当に力づけられました。
「応援してくれた沿道の皆さん! 本当にありがとう!」
一流のマラソンランナーが、ゴールインした後のインタビューに応えている言葉の意味が、本当に理解できた気がしました。

40キロ地点が、4時間19分25秒。
あと2キロちょい・・・・だけど、これが長い・・・・。
もう、とうの昔に、脚が限界に達している。

41キロ地点が、4時間26分03秒。

競技場に入り、気合が入って、トラック半周をダッシュ!
4時間32分08秒(ネットタイム)で、ゴールイン!

完走はしたものの、達成感はありませんでした。
理由は、たったの2分の差で目標タイム(4時間30分)を切れなかったことが、悔しくてしょうがないのです。

フルマラソンの厳しさをまざまざと痛感させられた、初マラソンでした。

今年の2月からジョギングを始めて、約9ヶ月半でのフルマラソン挑戦でしたが、ジョギングを始めた当初、たった2キロのジョギングで息切れしていた自分が、ここまで出来るようになりました。

自分の限界が次々と打ち破られていく、この快感は、ランニングをやっている者にしかわからない醍醐味だと思います。

次のフルマラソン挑戦は、3月の“荒川市民マラソン”です。
なにがなんでも、4時間30分を切ってやる!!
今から闘志がメラメラと燃えています。
がんばりまっせ!!!

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